29日の香港株式市場でハンセン指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比1.31%高の20436.12ポイントだった。H株指数は0.41%高の8571.44ポイント。メインボードの売買代金は概算で635億7800万HKドル。
ハンセン指数は前日の欧米株高の流れを引き継いで高くスタート。英国の欧州連合(EU)離脱ショックから急落していた世界の金融市場が落ち着きを取り戻したことで、投資家心理が改善した。中国本土を含めたアジア主要市場が上昇したことも買い安心感につながり、ハンセン指数の全構成銘柄が上昇。終盤に欧州主要市場が高く始まると、ハンセン指数は上値抵抗線として意識された10日移動平均(終値時点で20414.55ポイント)を上抜け、きょうの高値圏で引けた。
個別では、中国携帯電話最大手のチャイナ・モバイル(
00941)が上昇し、1銘柄でハンセン指数を42ポイント近く押し上げた。時価総額が大きいHSBC(
00005)、テンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)も買われた。香港系不動産デベロッパーの長江実業地産(
01113)、新鴻基地産(
00016)、恒隆地産(
00101)の上昇が目立つ。康師傅控股(
00322)、中電控股(
00002)、百麗国際(
01880)が大幅に続伸した。
H株では前日に下げた安徽コンチセメント(
00914)が大きく買い戻された。龍源電力(
00916)、国薬控股(
01099)も高い。半面、商業不動産大手の大連万達商業地産(
03699)が6%超の大幅安。親会社が提示したTOB価格にファンド株主が不満を表明したと伝わり、売りが膨らんだもよう。中国の不動産最大手、万科企業(
02202)は続落した。