◇保利協キン能源
◇GCL-Poly Energy Holdings Ltd.
◇香港その他:03800
◆ポイント
◇非継続事業の利益と売却益、2.1倍の4億8900万元に急増
◇太陽電池素材部門は減収増益、生産コスト圧縮が寄与
◇16年は中国、米国、日本で太陽光発電の需要が増加へ
◆太陽電池素材部門は減収増益、生産コスト圧縮が寄与
2015年12月本決算は売上高(継続事業のみ)が前年比1.1%増の217億6600万元、純利益が同56.6%増の24億2500万元となった。売上高がほぼ横ばいにとどまる中、為替差損、固定資産の減損損失、売掛金の引当処理の急増で、その他費用が前年の3.1倍に当たる12億100万元に膨らんだが、契約をめぐる補償金11億6000万元の計上が奏功。非継続事業である太陽光以外の発電事業の利益や売却益が2.1倍の4億8900万元に急増したことも寄与した。
事業別では太陽電池素材部門の売上高が4.6%減の192億4200万元、利益が4.8%増の18億7200万元だった。多結晶シリコンの平均販売価格が26.7%安の1キログラム当たり97.8元、ウエハーが11.1%安の1ワット当たり1.175元に落ち込んだが、販売量がそれぞれ16.7%増、17.6%増と伸び、悪影響を和らげた。さらに原材料のリサイクル技術向上などを通じた生産コストの圧縮も奏功した。新エネルギー事業は売上高が142.5%増の19億7000万元。太陽光発電所の買収や自社開発、共同出資などで一気に設備容量を増強し、小幅ながら黒字転換を果たした。
同社は16年に中国、米国、日本で太陽光発電の需要が高まり、インドや豪州、南米などの新興国市場でも需要増が続くと予想。生産施設の稼働率向上で継続的にコストを削減できるとの見方を示した。
◆会社概要
多結晶シリコン大手。太陽電池の原材料となる多結晶シリコンとウエハーの世界的な大手。2015年末のウエハー年産能力は発電容量換算で14ギガワット(GW)、多結晶シリコンは7万トン(15年6月末)。シリコンの大半をグループ内でウエハーに加工する垂直統合型の生産体制を持ち、太陽電池メーカーに製品を供給する。14年5月にプリント基板メーカーの協キン新能源(
00451)を買収し、太陽光発電設備の開発、建設、運営一体化事業モデルを推進している。
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