モルガン・スタンレーは最新リポートで、中国の民営ガラス大手、信義ガラス(
00868)の投資判断を「イコールウエート」から「アンダーウエート」に引き下げた。目標株価も9.5HKドルから7.8HKドルに引き下げ、2024−26年のEPS予想を6−17%下方修正した。『AAストックス』が14日伝えた。
モルスタは、不動産業に対する規制の緩和や低バリュエーション、高配当などの要因で信義ガラスの株価が2月9日に付けた安値から63%上昇して予想PER10倍に相当する水準に達し、2010年以降のヒストリカル平均である9倍を超えたと指摘。物件完成の悲観的な見通しからすると株価が高過ぎ、アルミメーカーなどのほかの建材株に比べて割高感があるとした。
さらにモルスタは、昨年4−6月期以降に業界の収益力が持ち直し、中国ガラス業界の1日当たり生産能力17万3000トンに回復しており、15億平方メートルの建設面積の完工に必要な量を満たせるとみている。ただ、国家統計局の予測によれば、今年完成する物件の面積は9億平方メートルにとどまる。需給ギャップの拡大が、ガラス価格と業界の利益を圧迫し、下半期に信義ガラスの利益を下押しするとの見方を示した。
信義ガラスの株価は日本時間午後4時6分現在、前日比11.34%安の9.15HKドルで推移している。