20日の香港市場で本土銀行株が軟調。株価は日本時間午前11時41分現在、ハンセン指数構成銘柄で中国工商銀行(
01398)が前日比1.2%安、中国建設銀行(
00939)が同0.87%安、交通銀行(
03328)が0.75%安、中国銀行(
03988)が0.66%安で推移している。中国本土できょうからローンプライムレート(LPR、貸款市場報価利率)の新しい算出方式が適用され、銀行の利ざやの縮小を招く可能性があるとの見方が出ている。
全国銀行間資金調達センターがきょう発表した新算出方式のLPRは、1年物が4.25%となり、旧算出方式の4.31%に比べ6ベーシスポイント低下した。『香港経済日報』によると、シティグループはこのほど発表したリポートで、LPRが貸出基準金利を25ベーシスポイント下回った場合、カバレッジする本土銀行の2020年の純金利マージンが6.4ベーシスポイント低下するとの見方を示し、税引き後利益の予想を3.7%引き下げた。
もっとも、きょう発表されたLPRの低下幅はおおむね事前の予想通り。市場では、短期的に貸出の実質金利が顕著に変動することはないが、長期的には緩やかに低下すると見る向きが多い。