6日の香港市場は上値の重い展開か。前日の米株高を好感も、米中通商問題への懸念などで積極的な買いが入りづらくなりそうだ。5日の米NY株式相場は主要3指数がそろって上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が利下げの可能性を示唆したことを好感する流れが続いた。香港市場ではハンセン指数が前日に6営業日ぶりに反発。週前半に4カ月半ぶりの安値圏まで下落した後で、引き続き値ごろ感に注目した買いが相場を支えるだろう。
ただ、米中通商協議の頓挫や世界景気の減速懸念が根強いなかで、投資家心理が改善しているとは言い難い。前日のハンセン指数は序盤に節目の27000ポイントを上回ったものの、さえない中国本土相場を背景に同水準を割り込み、上げ幅を縮めた。また、本土と香港ではあすから端午節連休に入ることもあり、次第に様子見ムードが広がる可能性もある。
なお、5日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。IT大手のテンセント(
00700)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)、香港コングロマリットの長江和記実業(
00001)などが香港終値を下回った半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)が上回って引けた。