中国スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)が22日前引け後発表した2018年12月本決算は、純利益が前年同期比28.7%減の37億9600万元にとどまった。減益は14年12月期以来4期ぶり。米国市場の減収が痛手となり、売上高は181億3100万元と14.1%減少。製品販売価格の下落と製品構成の変化の影響で、粗利益率は前年の41.3%から37.2%に低下した。
部門別では、稼ぎ頭の電磁電動・精密構造部品事業が30%近い減益となり、全体の業績を圧迫。顧客の需要低迷に伴う競争激化の下で電磁電動部品の平均単価と出荷量が減り、精密構造部品もスマホ向け販売量が想定に届かなかった。部門売上高は23.8%減り、粗利益率は2.8ポイント低下した。音響部品事業は17.4%減益。全体の出荷量が伸び悩んだ上、新製品以外の価格が下押しされたことで部門売上高が9.4%減り、粗利益率は3.6ポイント低下した。
同社は今後、世界のスマートフォン市場が成長の勢いを取り戻すと見込む。特に次世代通信規格「5G」に対応した高速データ伝送が今後のスマホ性能仕様を一段と高度化させ、同社が供給する音響や光学、人工知能(AI)マルチメディアなどの製品に新たな機能が求められていくとみている。
瑞声科技の22日終値は前日比3.45%高の46.54HKドル。