2017-03-07 |
香港/業界動向/製紙・パルプ |
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玖龍紙業、需要増で段ボール価格を再値上げ
アジア最大の段ボール原紙メーカー、玖龍紙業(
02689)の張茵会長が段ボール製品の価格を年内に少なくとももう1度、値上げする方針を明らかにした。同社は2月に1トン当たり100−200元の値上げを実施していた。中国では、当局の指導で旧式設備の廃棄が進む一方、新規設備の認可条件が厳しくなったことで、供給量の伸びが頭打ちになっている。その一方で、段ボール需要はオンライン販売の急増で拡大しており、価格上昇で玖龍紙業や理文造紙(
02314)の業績も伸びている。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が6日伝えた。
中国金融国際(CICC)は「中国のパルプ価格は2016年10月に底を打ち、それ以降で大幅に上昇しており、2017年1−3月期には印刷紙や便箋の価格にも影響が及ぶ」との見方を示した。一方、アナリストのJohnson Wan氏は「段ボールメーカーへの調査で3月半ばの紙価格急落を見越して、1月から在庫削減がすでに始まっている」と指摘。主要メーカーが生産能力の拡大を計画していることを挙げ、「すべての大手メーカーが生産能力を拡大した場合、業界全体の利益は2017年にピークに達し、2018−19年には平準化する」とみている。
日本時間午後0時34分現在、関連銘柄の株価は以下の通り。
■玖龍紙業(
02689):9.98HKドル(前日比0.91%高)
■理文造紙(
02314):6.81HKドル(同変わらず)