2016-08-29 |
香港/企業動向/金融 |
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中国建設銀行の中間決算は1%増益、経常収益は微減も人件費削減や税制改革が寄与
中国建設銀行(
00939)が25日大引け後発表した2016年6月中間決算は、純利益が前年度同期比1.1%増となり、小幅ながら増益となった。EPSは0.53元で、ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想の0.5元を上回った。
資金利益と役務取引等利益が前年同期比でそれぞれ6.1%減、5.6%増となり、経常収益は0.7%減少。人件費の削減や、営業税に代えて増値税(消費税)を適用する税制変更に伴う税負担の減少で営業コストが9.5%減り、小幅ながら最終増益を確保した。貸出総額は前年末比6%増の11兆1379億元に達したが、純金利マージンは前年同期に比べ0.35ポイント縮小。不良債権率も0.05ポイント高い1.63%となり、貸倒損失引当金が10.1%増の2758億8700万元に膨らんで利益を下押しした。部門別では、法人向け銀行業務が減益の半面、個人向け銀行業務とトレジャリー業務が増益だった。自己資本比率は15.09%、普通株式等Tier 1資本(CET1)比率は13.06%。それぞれ前年末から0.3ポイント、0.07ポイント低下した。
『経済通』によると、同行の許一鳴最高財務責任者(CFO)は26日の業績発表会見で、純金利マージンは7−9月に縮小するものの、10−12月期には落ち着く見通しを示した。また、資産管理や信託管理、クレジットカード業務など事業機会は多く、特にクレジットカード業務は顧客数や収入、取扱高がともに国内上位の水準にあり、成長力が高いと強調した。