HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、中国の不動産大手、万科企業(
02202)について、不動産販売額と利益成長が明らかに下向き軌道に乗っていることから、投資判断を「買い」から一気に「アンダーウエート」、目標株価をこれまでの31.4HKドルから15.4HKドルにそれぞれ引き下げた。『AAストックス』が1日伝えた。
同社の2021年1−9月期決算について、純利益が前年同期比16%減だったことに触れ、収益性へのさらなる圧力を反映して、2021−23年の利益予想を18−28%下方修正。同予想は市場予想よりも10−16%低いとした。
同社の財務状況は良好だが、成長の鈍化が投資志向に深刻な打撃を与えているとし、再評価を得るのは困難と指摘。不動産管理事業の潜在的なスピンオフの可能性は株価の触媒(カタリスト)になるとしたが、今のところ動きはないとした。
また、同社の利益率について、土地コストの上昇により、2018年の37%から2020年には28.8%、2021年9月末までに22.1%と構造的に減少傾向にあると言及。利益率は向こう1−2年間で引き続き課題に直面することから、2022−23年の売上高の伸びは5%にとどまり、利益は1桁台前半の伸びになるとした。
万科企業の1日終値は前営業日比2.09%安の17.84HKドル。