モルガン・スタンレーは最新リポートで、テンセント（00700）の2022年7−9月期業績について、基本シナリオで売上高が前年同期3％減少するとの予想を示した。ただ、売上高がプラス成長を実現した場合、22年下期や23年の成長に対する投資家の期待が高まり、株価支援材料になる可能性があるとした。テンセントの投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を350HKドルに設定した。『AAストックス』が3日伝えた。

　テンセント傘下のゲーム、広告、金融サービスといった中核業務がいずれも22年上期に監督管理の強化、マクロ経済の低迷、新型コロナウイルス感染症の不確実性から深刻な影響を受け、株価は18年以来の低水準まで落ち込んだと指摘。コストの最適化措置が奏功し、テンセントの利益率の向上は予見できるため、収入の伸びが株価を左右する重要な要素になるとの見方を示した。

　モルスタは3つのシナリオを想定。1つ目はゲーム収入の軟調が広告と金融サービスの回復を相殺し、7−9月の売上高が前年同期比3％減となった場合、株価は5％安−10％高のレンジで動くと予想。2つ目は動画配信の収益化が予想よりも速く、7−9月期売上高がプラス成長となった場合、株価は10−15％上昇するとみる。3つ目は7−9月期売上高が5％以上の減少となった場合、株価は5−10％下落するとした。

　テンセントの株価は日本時間午後3時15分現在、前日比3.47％安の222.60HKドルで推移している。